【教え上手】「教えない」事が最大の教えとなる。
「教え上手」
有田和正著/サンマーク出版
教育の最大の目的を「自ら伸びる人を育てる」とするならば、
「教えない」事が最大の教えとなる。
これはコーチングの基本的な考え方であり、
コーチングとは(coach=導く)という意味で、
ティーチングとは反する考え方である。
皆様ご存知有名ブランドcoachの商品に、
馬車が描かれているのは偶然ではなく必然である。
全てを教えてしまうティーチング偏重型の教育体系は、
極端に言うと、一方的なインプットの受け手に成り下がり、
「テストでだけ100点をとる人」、受動的な機械を作り上げているだけです。
しかし機械でいいのなら、人間はAI技術には勝てません。
その論拠として、
「AI VS 教科書の読めない子供達」(新井紀子著)と言う本では、
論理的思考・数学・暗記などのいわゆる左脳的能力を用いる職業は、
いずれAI技術に取って変わられるとしています。
AI技術でなくともプログラムを組んでしまえば、
ある程度の左脳スキルを用いる職業は、
システム化・オートメーション化で淘汰されてしまうのは、
火を見るより明らかです。
この本では人間は「読解力」が重要だとしています。
読み解く力とは、まさに自分の頭で考える技術であり、
人間がAI技術に対抗できる唯一の手段でもあるのです。
であるにも関わらず、
今でも日本の学校教育・企業の人材育成は、
「マシン化」「歯車化」のフォーマットが多い。
高度経済成長期であればその方法で良かったかもしれません。
実際GDPも世界二位まで膨れ上がり経済大国の仲間入りを果たしました。
でもそれって一体いつの話ですか?
教育という面を世界的に見ても、
日本最高の教育機関である東京大学でさえ世界で20番代なのです。
(1位は確かシンガポールの大学でした)
その教育への遅れが、オワコンの流用が、
即戦力作成のつもりが、目先の利を先行した結果が、
社会が求める人材像とのギャップを作り出し、
そのまま日本経済の衰退を作り上げているのです。
だから、
主体性を持たせ「脱マシン」化しなければ、
世界と戦っていく事はできない。
「教育」こそが僕達の生活を改善するのです。
「シン・ニホン」(安宅和人著)でも、
「岡田メソッド」(岡田武史著)でも、
この「教え上手」でも主体性の必要性を叫ばれているのです。
あなたは未来をどう生きたいでしょうか?
どうすれば今の状況を変えていけるでしょうか?
僕は、そうですねぇ、
とりあえず皆レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン聴けばいいと思うよ。